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産業機械の北米輸出について

北米独自の認証制度がある

産業機械を北米に輸出する際、「UL認証を取得して欲しい」と言われた経験はないでしょうか。このページでは、北米独自の認証制度の目的などを詳しく解説いたします。

結論から申し上げますと、北米での製品の責任者は現地事業者 (使用者)で、責任が発生するのは使用時です。(輸出時ではありません)そして、認証品を使用しないと事業所(工場)が火災保険に入れないという可能性があります。

 

北米製品の認証を日本国内で対応

北米製品の責任者は使用者とは言いつつ、すでにアメリカ向け製品の認証を日本国内で対応されたかたも多いのではないでしょうか。ではなぜ認証を現地事業者ではなく日本の製造業者が対応する必要があるのでしょうか。
それはアメリカの技術基準に適合させる必要があるからです。万が一、完成品が技術基準に満たない場合、設計変更をする必要がありますが、その変更を現地事業者では対応できません。そのため責任を負う現地事業者ではなく、製造業者が認証を取得せざるを得ないのです。
つまり、現地より日本メーカーに要請が出るという流れが出来上がっているのです。

 

北米の認証制度/団体について

次にアメリカの認証制度/団体についてご説明いたします。

 

【OSHA】

アメリカ労働安全衛生局(Occupational Safety and Health Administration)。

1970年に労働安全衛生法(OSHA基準)が施行され、アメリカ労働省の機関の1つとして設立。

OSHA基準29 CFR PART 1910では事業者に対して職場の安全と健康的な労働環境の整備を義務付けている。

 

【NRTL】

アメリカ国家認証試験機関(Nationally Recognized Testing Laboratory)。

OSHAによって認定を受けた民間機関。20機関近く存在する。

https://www.osha.gov/dts/otpca/nrtl/nrtllist.html

 

アメリカの安全規格に基づき、製品の検査や試験・認証を行うが、それぞれの機関において認証できる製品範囲や認証費用は異なる。

 

【UL】

米国保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories)。

NRTLの中で最も代表的な組織。1894年にアメリカ合衆国火災保険事業者組合によって設立。100年以上の歴史を誇る。

認証機関だが、技術基準となる規格も発行している。

 

【ANSI】

アメリカ規格協会(American National Standards Institute)

1918年設立。ANSIでは規格は作成せず、専門分野の団体や関連する委員会などによって作成された規格を、ANSI規格として承認する方式を採用している。

 

【SDO】

規格開発機構(Standards Developing Organizations)。

実際に規格を作成し、ANSIに提言する組織。

UL(米国保険業者安全試験所)やNFPA(米国防火協会)が所属している。

 

【NFPA】

アメリカ防火協会(National Fire Protection Association)

防火基準の制定等を行う非営利団体。

NFPAが発行する基準・規格はアメリカ国内で広く認知されている。

 

【NFPA70】

  • 電気配線・電気設備設置に関する規格。
  • 電気使用から発生する危険性に対し、人命や財産への保護を確立するのが目的。
  • 多くのUL規格はNFPA70を基礎として作成されている。

 

【NFPA79】

  • 産業用機械、装置の実践的な電気規格(NFPA70でカバーされていない安全面を最重要視している)。
  • 機械を操作する作業員に対して操業の安全性を保証することや、電気サージや過電流から引き起こされる可能性のある火災を防止することが目的。
  • ANSI規格でもあり、対象範囲はEN/IEC 60204-1と重なるが差異もある(8割程度、同一の内容)。
  • 600V以下の電圧で動作する機械の電気・電子機器に適用される。
  • アメリカの機械・装置メーカーでは、設計段階においてこの電気規格に準拠するように指導が行なわれている。準拠は基本的に任意だが、合衆国連邦の州や地方政府によっては必須の地域もある。

 

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