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シンガポールの法規制・規格について

シンガポールでは、製品に対する消費者保護に関する法律として下記2つの法令が存在しています。それぞれ不公正な取引や欠陥製品からの消費者保護および製品の品質、規格に関する虚偽表示等の禁止、安全性基準の設定等による消費者保護を定めています。

 

電気機器に対する基本法および関連規則

電気機器に対する基本法および関連する主な規則は、次の通りです。

電気機器に対する基本法および関連規則

 

所轄機関 エンタープライズ・シンガポール

2018年4月1日に、エンタープライズ・シンガポール SingaporeとInternational エンタープライズ・シンガポール が統合し、新政府機関エンタープライズ・シンガポール(https://www.enterprisesg.gov.sg/)が設立されました。
シンガポールの中小企業(SME)の開発、アップグレード機能、革新、変革、国際化をサポートするシンガポール政府が管轄している認定機関です。

2018年4月1日以前の消費者保護規則に基づき実施されているCPSは、通商産業省 (MTI:Ministry of Trade and Industry)傘下のStandards, Productivity and Innovation Board (規格生産性革新庁)、旧PSB (生産性規格庁)が所管していました。

 

認証要求および技術標準

2018年1月15日付けにて“Consumer Protection (Safety Requirements) Regulations”が改定され、CPS登録の対象製品が低・中・高リスクの3カテゴリーに分類されることになりました。
最新の規制の要件によると、制御品は以下を含む45のカテゴリーではなく33のカテゴリーに要約されています。

 

  • ヘアドライヤーがヘアケアアプライアンスに加わり、ヘアカーラー、ストレートヘアアイロンが追加
  • LED照明を追加した装飾照明器具
  • リストに追加された耐候性カバー付きスイッチおよびソケットコンセント

 

33のクラス管理製品はリスクレベルにより3つのカテゴリに分類されます。

 

 

2019年1月15日までの移行期間としてLow-risk controlled goodsの対象製品にはSDoC(供給者適合宣言)制度が新たに導入されています。Low-risk controlled goods対象製品は今のところ以下の4品目です。

 

  • エアコン
  • ヒューズ(13アンペア以下)
  • ルームエアコン
  • テーブルランプ/スタンドランプ

 

なお、Medium-riskおよびHigh-risk controlled goodsの対象製品は、これまで通りCoC(適合証明書)の取得が要求されます。

 

エンタープライズ・シンガポールは安全規制を管轄しており、今後は欧州連合(EU)の適合性評価機関が発行する適合性認証書も認められます。エンタープライズ・シンガポール が指定する適合性評価機関(シンガポールと欧州連合との自由貿易協定の批准国に所在)が発行した適合性認証書は、規制品目の登録の目的上認められるようになります。このエンタープライズ・シンガポールの設立に合わせて、SAFETY MARK(適合マーク)が更新されました。

 

SAFETY MARK(適合マーク)

エンタープライズ・シンガポールに登録を行った製品(またはその梱包材)には、その製品をシンガポ一ル市場に出す前に、次の“SAFETY MARK”を貼付しなければなりません。登録供給者(Registered Suppliers)が、製品に“SAFETY MARK”が確実に貼付されていという責任を負っています。登録後に発行する安全マークには、製造業者と製品に関するトレーサビリティのための8桁のコードが含まれています。コードの登記簿は一般公開され、オンラインで閲覧できます。

 

2018年4月1日付けにて“GUIDELINES FOR USING SAFETY MARK ON THE REGISTERED CONTROLLED GOODS”が更新され、2019年4月2日までを移行期間として安全認証マークが以下のように変更されました。

 

Pantone(Pantone 287C青からPantone 032C赤)の変更、フォントと“SAFETY MARK”文言のレイアウトのわずかな調整があります。今後の輸出時には、新マークの貼付が必須となります。

SAFETY MARK(適合マーク)

 

 

申請手続き

対象製品をシンガポールで供給しようとする供給者は、認証のために当該機器サンプルを指定CAB (Conformity Assessment Body:適合性評価機関)に提出する前に、エンタープライズ・シンガポールに登録しなければなりません。エンタープライズ・シンガポールに登録された供給者は、登録供給者(Register Suppliers)と呼ばれます。登録には以下の書類の提出が必要です。

 

  1. Form RS01(登録申請書)
  2. ACRA 発行の登記証明書または会社法人証明書
    登録供給者の以下に係る変更があった場合は、2週間以内にFormRS02(登録供給者変更通知書)および該当する場合ACRA発行の社名変更証明書をエンタープライズ・シンガポールに提出すること。
    ・会社名
    ・会社登記住所
    ・認められた会社代表者の名前および職位
    ・電話番号
    ・FAX番号
    ・E-mailアドレス等

 

なお、電子登録(e-Registration)システムが導入されておりweb上で登録申請を行うことができます。

 

CPS対象製品の登録手順

CPS対象製品をシンガポール市場に出すためのCPS登録手順は、以下の通りです。
まず登録供給者が指定CABに当該機器の認証を申請し、CABから適合証明書(Certificate of Conformity)を入手。そして、その適合証明書および登録費用に相当する額面の小切手を付けてエンタープライズ・シンガポールに提出し登録を受けます。

 

適合証明書の有効期限は3年です。有効期限を超えて当該製品を引続きシンガポール市場に供給する場合は、登録の更新が要求されます。登録更新には、更新適合証明書および登録更新費用に相当する額面の小切手を付けてエンタープライズ・シンガポールに提出します。

 

適合証明書申請資料について

CB 証明書/試験レポート受入れ

シンガポールは、IECEE CBスキームのメンバ一であり、CB証明書/試験レポートを受入れています。

 

第三者試験機関、メーカ一ラボ試験レポ一卜の受入れ
MRAに基づき指定または認定した第三者試験機関の試験レポートを受入れています。

 

適合証明書申請資料

CB 試験証明書/試験レポートを活用するケースが大半を占めていますが、その場合は、以下を指定CABに提出します。

 

・申請書(CABによりFormが異なる)

  1. CB 試験証明書/試験レポート(3 年以内に発行されたもの)
  2. 回路図またはサービスマニュアル(回路図には構成部品の定数または材料/部品リストの明細表があること)
  3. 写真
    外観:当該製品の全体、前面、背面、銘版、定格ラベル、電源プラグ等
    内部:安全重要部品が写っているもの。コピーおよびポラロイド写真は不可
  4. 定格ラベル(写真では明確でない場合に、オリジナルラベル、または明瞭な写真か図版を提出)
  5. 取扱説明書(英語版を含むこと)

 

指定CABまたは指定試験機関で試験を受ける場合、必要な追加申請資料・サンプル数については、当該CABまたは指定試験機関に問合せが必要です。なお、指定試験機関に試験を依賴した場合は、試験レポート入手後、シンガポール内のCABに上記資料(①のCB試験証明書/試験レボートは指定試験所の試験レポートに置換えられる) を付けて申請する必要があります。

 

①工場検査、定期検査

適合証明書を発行するための条件としての工場検査、定期工場検査は要求されない。

 

② 適合証明書

指定 CABが発行する適合証明書の有効期限は3年である。登録供給者が、有効期限後も当該製品を引続きシンガポール市場に供給し続けたい場合は、新たな適合証明書が必要となる。新たな適合証明書の証明書番号は元の証明書番号と同じ番号が割り当てられる。

 

③ 登録済規制品の変更

エンタープライズ・シンガポール登録製品への変更がある場合、登録供給者は再認証が必要か否かをエンタープライズ・シンガポールに相談することができる。

 

以下は変更およびその対応例です。

 

  1. 技術的変更があるがモデル名の変更ではない場合
    ・エンタープライズ・シンガポールへの再登録は不要。
    ・指定CABによる再認証も不要。
    ・登録供給者が変更内容(例:単に外見の変更であり、製品の安全には影響しない)を技術ファイルに追加。
    ・登録供給者は変更が製品の安全に妥協するものではないことを確実にしなければならない。
  2. 安全に影響を及ぼす技術的変更ではなく且つモデル名の変更ではない場合
    ・エンタープライズ・シンガポールへの再登録は不要。
    ・指定CABによる再認証も不要。
    ・登録供給者が変更内容(例:単に外見の変更であり、製品の安全には影響しない)を技術ファイルに追加。
    ・登録供給者は変更が製品の安全に妥協するものではないことを確実にしなければならない。
  3. 技術的変更およびモデル名の変更の場合
    ・エンタープライズ・シンガポールへ再登録が必要。
    ・指定CABによる再認証が必要。
    ・新たな適合証明書および証明書番号が必要。
    ・登録供給者による新たな技術ファイルの作成が必要。
  4. 安全に影響を及ぼさない非技術的変更があり且つモデル名を変更する場合
    ・指定CABによる再認証が必要。
    ・エンタープライズ・シンガポールへ再登録が必要。
    登録供給者はForm RS03 (登録済品変更通知書(非技術的変更のみ)に全ての非技術的変更を明記し、登録費用($180 +物品サービス税/モデル)製品の外観、内部、定格ラベル、電源ブラグ等の明瞭な写真を付けてエンタープライズ・シンガポールに提出。
    ・エンタープライズ・シンガポールが新たな証明書番号付き適合証明書を発行。
    その後、登録供給者は新たな証明書番号付きSAFETY MARKを製品に貼付することができる。
    ・登録供給者による新たな技術ファイルの作成が必要。

 

非技術的変更には、色の変更、工場(試験施設)場所の変更(但し、製造工程の変更がないこと)または製造者の変更、製造年の変更があります。

 

罰則規定

消費者保護(商品表示および安全要求事項)法に違反した者は、$100,000 以下の罰金、 または2 年以下の投獄、或いは両方が科されます。

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