CEマーキングの担当者/部署
CEマーキング実績
まず、これらの問題を解決するため、可能性がある輸出先をすべてピックアップし、同時に現状の対応状況を確かめるため、テクニカルファイルと適合宣言書の内容を全レビューしました。無線機器は各国ごとに規制が異なるため、現地試験の有無、試験基準、申請書の有無を調査しリスト化しました。そして数年先までの規格/法律動向もまとめ、こちらも表にまとめました。
2020年のUKのEU離脱に伴い、UKに関しては法令の不確定要素が多いため、個別管理し英国政府の発表に合わせて表もアップデートしています。テクニカルファイルの調査時には、製品の該当規格が間もなく改訂されることが判明したため、規格アップデートの手配もおこないました。
アップデートの手段は規格の変更箇所と製品によりますが全試験やり直し、一部やり直し、表紙差し替えの3つの方法があります。当社は製品情報を熟知したうえで試験所と交渉/相談し一番効率的な方法を導き出しお客様に提案しました。今回の様に法律や規格など無線機器に限らず常に変わっていきますので、年間サポート契約を結び、対象国と法令に動向があり次第、作成した表のアップデートと対応策の提案をおこなっております。
輸出時期は未定でしたが、輸出先は決まっていたので、各国ごとの規制を調査することで最適な試験の場所/タイミングを決めることが出来ました。
具体的には、現地試験が必須な国で試験所を選定し、現地試験が必須でない国の試験も同時に実施しました。試験基準も違いますので同時に試験を実施できる試験所を選定したことにより、輸送費用などのトータルコスト削減が出来ました。加えて、試験は現行規格ではなく輸出時の最新規格に基づき調整しましたので、輸出時に再試験の必要がない基準で適合することができました。
また数か月以上先に規格の変更が決まっている国々に関しては、計画だけ立て、輸出時期が決まったタイミングで対応できるような準備を行い時間の無駄を省きました。徹底的な無駄の排除により「未確定事項」が「確定」に変わり、数年先までの販売戦略策定の判断基準を設けることが出来ました。
規格のアップデートも費用対効果が一番高い方法を選択できたため、設計の方だけではなく資材/調達の方からも大変ご満足いただくことができました。UKを含め各国法令の動向調査に関しても、社外の規制コンサルタントとして調査をアウトソーシングしていただくことで、社内固定費用の削減ができ、大変好評をいただいております。