CEマーキングの担当者/部署
CEマーキング実績
当社はこれらの問題を解決するため、まずは製品情報と販売方法を確認しました。電気/電子機器製品、駆動部分はあるが動力がない、電気/電子製品でもなく駆動部分もない、これのいずれかによりCEマークの対象か否かが変わるためです。
また同じ製品でも販売先が決まっている、誰が購入するかわからないのかの違いでも対応が変わります。今回は電気/電子機器製品で販売先が決まっていない場合もあるとのことでした。そのためCEマークは必須となり、EMC/RoHSの専門家をコーディネートしました。
組込先にも対象指令と規格を事前に伝え了承を得ました。余談ですが、組込先もCEマークについて良く分かっていないと事が判明したため、組込先のメーカー支援も実施することになりました。
支援はRoHS指令の対応から手がけました。社内にグリーン調達基準はあるものの形骸化しており実際には運用されていませんでした。そのためRoHS指令適合用に新たな基準を当社が作成しました。最初こそ品証の方、購買の方から様々なお声をいただきましたが、販売が目的ですので説得し、最終的には社内体制構築支援の先頭に立っていただけるようになりました。RoHS指令適合により部材が確定し、取り掛かりから3か月後にようやくEMC試験の実施ができるようになりました。
今回EMC試験自体初めての体験のため、製造現場から交通の便が良く立ち合い可能な試験所を選定しました。試験には当社エンジニアも同席し、何かあればすぐ対応できる体制で安心を提供しました。その後、英語圏以外の販売も計画されていましたので、取扱説明書と適合宣言書の多言語化を支援し、無事欧州全域への輸出が可能となりました。
公式文書を基に製品情報と販売方法の違いでCEマークの有無が変わることのお伝えから始めたことで、不安や疑問を全て解消することが出来ました。また今回と違う形式の場合でも判断できるよう全てのパターンを資料とお渡ししたため、販売戦略にもお役立ていただいております。その上でCEマークが必要な際だけお声掛けいただいております。
RoHS指令に関しても時間をかけ社内全体に落とし込むことが出来たため、既存のグリーン調達基準とは違い常に運用される仕組みが構築されました。またEMC試験に立ち会っていただいたことにより、試験内容/基準値/試験目的が明確になり、設計者の方が一部の試験を簡易検査できるようになりました。
これらの経験を設計思想や製造段階の事前確認に落とし込んでいただいているため、後継機も試験に落ちることなくスケジュール通りの輸出/販売が可能となっております。