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必見!EN 50581:2012とEN IEC 63000:2018の違いとは(変更点)

投稿日: 2020年10月27日

RoHS指令の整合規格が新しくなります

 

EN 50581:2012は、2021年11月18日にRoHS指令の整合規格から撤退します。ですので、2021年11月18日以降RoHS指令を適合宣言する場合は、EN IEC 63000:2018への適合が必要となります。

 

前回のコラムでEN 50581:2012とEN IEC 63000:2018の差分はほとんどないですが、EU適合宣言書などへの整合規格番号の書き換えは忘れないでください、とご案内しました。

 

しかし、「具体的にどこが改訂されたのか知りたい」というお声をいただきましたので、本日は、規格の改訂で行われた変更箇所を詳しく解説していきます。

 

今回は具体的な差分について解説いたしますので、RoHS指令や規格の概要について知りたい方は、下の関連記事にて詳しく解説しておりますので、そちらを確認ください。

 

【European Commission  RoHS指令の整合規格】

まずは、そもそもどうしてEN 50581:2012とEN IEC 63000:2018は、ほとんど差分がないのか、簡単に説明します。なぜなら、EN IEC 63000:2018はIEC 63000:2016をベースにしており、IEC 63000:2016はEN 50581:2012をベースとしているからです。つまり、大元がEN 50581:2012なので、大きな変更がなかったということです。

 

なぜRoHSの整合規格は新しくされたのか

 

一言でいうと、EN 50581:2012は、対象をRoHS1の6物質に限定しており、現在の10物質そして未来の物質追加に対応できなくなったからです。

 

EN 50581:2012は、2012年9月21日からRoHS指令唯一の整合規格として利用可能になりました。必要な技術文書要件は、EN IEC63000:2018はEN50581:2012とほとんど同じです。ただし、EU RoHS指令に固有の文言が削除されました。これは、世界中のさまざまな物質規制に対応し、世界中の製造者が同じ取り組み方法を確保することを目的としています。EN 50581:2012の規範的参照は、分析試験方法と材料宣言の最新の国際開発を反映するために、EN IEC63000:2018で更新されました。

 

EN IEC 63000:2018は、RoHS指令2011/65 / EUの必須要件へのみなし適合を与えるものとして、欧州電気標準化委員会(CENELEC)によって承認されています。

 

EN IEC 63000:2018は、国際電気標準会議(IEC)によって発表され、RoHSに関して製造者が従うべき国際的な取り組み方法と編纂しなければならない技術文書を規定しています。

 

ENIEC 63000:2018の承認により、電気電子機器(EEE)に関する欧州連合(EU)のRoHS 2(2011/65 / EU)への適合を宣言するために使用できるようになりました。RoHS指令に該当する製品の場合、ENIEC 63000:2018へ適合うすることは必須であり、この整合規格を利用することで、EEEの製造者は、製品を正しく評価し、製品と業界への信頼を高めることができます。

 

いつまでに対応しなければいけないの?

 

製造者が製品を新しい規格に適合させるのに十分な時間を与えるため、2020年5月15日の委員会実施決定(EU)2020/659にて、EN 50581:2012の撤退日が2021年11月18日に決定されました。移行期間中、両方の規格を使用してRoHS指令への適合を証明できます、2021年11月18日以降はEN IEC 63000:2018のみが受け入れられます。

 

具体的な違い(変更点)

 

  • 引用規格

 

規格の2項にある「引用規格」が変更されています

 

以下の規格は、その内容の一部またはすべてがEN IEC 63000:2018の要件を構成するように、本文中で参照されています。日付のある参照については、引用版のみが適用されます。日付のない参照については、参照された最新版(修正を含む)が適用されます。

 

IEC 62321(all part)、電気技術製品中の特定の物質の測定

IEC 62474:2012、電気技術産業の製品およびそのための材料宣言

 

このEN 62321:2009からIEC 62321(all part)への変更により、従来6物質が対象だった分析試験が最新規格に合わせて評価可能になりました。

 

そして、EN 50581:2012では最終ページの「参考文献」に記載されていたEN62474がIEC 62474:2012として引用規格に追加されました。これにより、3種類あるエビデンスの1つである「材料宣言」の内容が明確化され「材料宣言はIEC 62474:2012 にある4.2.3項で指定された要件を満たすべき」とされています。もし、エビデンスとして材料宣言を回収している場合には、回収した材料宣言がしっかりとIEC 62474:20124.2.3項の要件を満たしているか確認が必要となります。

 

  • 用語と定義

このドキュメントでは、次の用語と定義が適用されます。

 

  • 参考文献

EN IEC 63000:2018では、これまでの変更に伴い、参考文献も更新されました。

EN 62474はIEC 62474:2012として、3項の引用規格へ追加されたので、参考文献からは削除されています。合わせて、IEC/PAS 62596:2009は、分析測定の測定方法に関する規格ですが、測定方法は、IEC 62321(all part)にてカバーされたため削除されています。

また、3項の「用語と定義」と同様にIEC 62542:2013が追加され、用語の定義が明確になりました。

 

最後に

 

以上が、RoHS指令のEN 50581:2012とEN IEC 63000:2018の具体的な違い(変更点)になります。当HPでは珍しく、具体的な規格の内容について解説いたしました。

 

もし今後、アップしてほしいEU法令・整合規格などがありましたら、お問合せフォームよりご意見いただければ幸いです。

 

またリープでは、RoHS指令への適合支援サービスとして、EN IEC 63000:2018に沿った社内体制構築支援サービスをご提供しております。こちらのサービスが気になる方もHPお問合せフォームよりお気軽にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしております。

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